家族にどのようにがんを伝えたのでしょうか。また、どのように家族は受け入れていったのでしょうか。

ピンクリボンアドバイザーがこたえます

もっと知りたい、がん患者さんの気持ち

家族にどのようにがんを伝えたのでしょうか。また、どのように家族は受け入れていったのでしょうか。

パートナーには、人間ドックの再検査でがんの可能性が高いと言われた段階からすべて伝えました。確定して初めて耳に入れるほうが、大きなショックを与えると思います。患者本人よりも見守るしかない家族の方がつらいのかもしれません。

ところがパートナー自身も、同じ時期に喉頭がんが見つかり、別々の病院で治療となりました。お互いの看病のために治療時期をずらしたかったのですが、どちらも待てない段階だったため同時並行で治療せざるを得ませんでした。そのおかげで、過度にパートナーを心配したり不安になったり、落ち込むこともなく、お互いに自分の目の前の治療に集中するしかなかったのは、不幸中の幸いだったと考えています。

ただ、家族という味方がいることは、孤独につらい治療と戦うよりも、明らかな違いがあることは間違いありません。

(体験したがん種:乳がん 告知を受けてからの年数:4年)

告知された同じ年に母が亡くなったばかりで、父はショックを受けていたと思います。かえって私がしっかりしなければと気づき、冷静に状況を説明すると、納得した様子でした。むしろ父のおかげで、私も客観的になれた気がします。

(体験したがん種:乳がん 告知を受けてからの年数:9年)

正直こっそり手術してしまいたかったです。「言わなくてすむなら……」という気持ちでした。 ただ当時は家族が近くに住んでいたこともあり、黙っているわけにもいかず、話をしました。 妹たちにも集まってもらい、現在の診断、これからの処置など丁寧に説明しました。 父は非常にショックを受けたようで、一晩眠れなかったそうです。母は医療従事者だったこともあり、もちろん心配してくれましたが、どこか冷静に病気と向き合い寄り添ってくれました。ステージⅡB※1でしたが、ありがたいことに“顔つきの良いもの※2”だったので「しっかり治す」という方向で気持ちがまとまりました。

※1 がん(しこり)の大きさが2〜5cm以下で、わきの下のリンパ節に転移し、そのリンパ節は固定されていない状態、またはがん(しこり)の大きさが5cm以上でリンパ節への転移がない状態。どちらも遠隔の転移はなし。
※2 悪性度の低いがん

(体験したがん種:乳がん 告知を受けてからの年数:8年)

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